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ハジメが近所のスーパーから出て来る。
両手に買い物袋を抱えて、、、

遠くのほうから聞こえるサイレン。
やがて救急車が近くの道を走っていく。

ハジメ「…………」

家事のハジメさんがログインしました。

どうも、家事のハジメこと梶野ハジメです。

救急車を見るといつも思い出します。
そう、あの日のことを。

実はオレ、倒れちゃったんです。
前のヌマ(後輩の沼川広樹)のセリフにもありましたが、まだ会社を休職中なんです。
<※詳しくはepisode6を参照>

ドラマやドキュメンタリーでしか見たことがなかった救急車にまさかオレが乗るなんて。
搬送される者から見る車内の景色といったら何とも表現できません。

ではなぜオレがこうなったのか?
これから数回にわたり詳細をお伝えします。

暗闇の中、響く救急車のサイレン。

あれ?目の前が何も見えない。
ここはいったい……

広樹の声「センパイ!!センパイ!!」

ん?聴き慣れた声がする。

うっすら目を開けるハジメ。
まだ視界はボヤけている。

次第に輪郭がはっきりしてきて――

ハジメ「ヌ……マ?」
広樹「よかったぁ。生きてて」
ハジメ「何でここに?」
広樹「え?覚えてないんすか?そりゃキツイっすね」
ハジメ「教えろって」
広樹「センパイ、倒れたんすよ」
ハジメ「ええ?」

救急車は路肩へ避けた車たちが作ったメインストリートを突き進んでいく。

時間は3日前にさかのぼる。
婿入りハジメが梶野家で迎えた初めての朝。

このときはハジメも会社員だった。

スーツ姿で決めた義母の勝代が家を出る。
ハジメも妻・実乃里も出勤しようとする。
しかし義父・芯太郎だけはまだ家の中。

ハジメ「あれ?お義父さん」
芯太郎「ん?」
ハジメ「出かけないんですか?」

実乃里が慌ててハジメを引っ張る。

実乃里「行くよ!」

ハジメは強引に実乃里に連れて行かれる。

ハジメ「ちょっと、何なんだよ」
実乃里「実は父さんね……」

梶野家にて。
芯太郎が隅々まで掃除機をかけ、
テーブルなどを入念に拭き、
手際よくベランダで洗濯物を干し、
シワ一つないほどアイロンをかける。

ハジメ「主夫?!あの義父さんが?」

開いた口が塞がらないハジメ。

実乃里「ごめん」
ハジメ「てっきり義母さんか実乃里がやってるんだとばかり――」
実乃里「アタシ、家事できなくて」
ハジメ「……そうなのか」
実乃里「ずっと父さんに任せっきりなの」
ハジメ「…………」
実乃里「ホントにごめんね」
ハジメ「だからあの挨拶の時……」
実乃里「ホントにいろいろごめん」
ハジメ「別に謝らなくても良いって」
実乃里「でも……」
ハジメ「それを承知で婿になったんだから。夫婦になれて良かったって思ってる」
実乃里「……ハジメくん」
ハジメ「ほら、遅刻するぞ」
実乃里「……うん」
ハジメ「あ、ちなみに義母さんは?」

実乃里から聞いた話によると、義母の勝代は新幹線が停まる大きな駅の前にある見晴らしの良い高層ビルの高層階で会社を経営しているとのこと。
名前を聞くと、誰もが知ってる企業だ。
ちなみにその日は重役会議だった。

梶野家近くの駅。
ハジメと実乃里が歩いている。

実乃里「じゃあ、ここで」
ハジメ「今日は遅くなるから」
実乃里「うん」
ハジメ「じゃあ、また」
実乃里「ハジメくん」
ハジメ「ん?」

実乃里がハジメの頬に口づける。

ハジメ「実乃里……」
実乃里「ファイト」

実乃里が駆け足で改札へと向かう。
ハジメはバス乗り場の行列に並ぶ。

ハジメ「ま、そのうち慣れるだろう」

この時のオレはまだ軽い気持ちでいた。

<episode13へつづく>

どうも、家事のハジメこと梶野ハジメです。
いつも読んで頂き、感謝感激です♪
前回までのブログは下のリンクから読めますので、どうぞご覧ください!
勝手にサブタイトルも付けました(笑)

登場人物
プロローグ
episode1 すべての始まり
episode2 ハイスピード草むしり
episode3 覚えてない、覚えてる
episode4 コーンフレークは硬めで
episode5 親の言い分 子の言い分
episode6 招かれざるヤツ現る!
episode7 オレの頭の上の避雷針
episode8 迫られる二者択一
episode9 義父の過去と実母のカレー
episode10 新婚写真のおもひで
episode11 妻と義母の食欲は成人男性並み

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