シナリオ「婿入り主夫 家事のハジメ」登場人物
梶野ハジメ(29) かじの はじめ 本編の主人公。旧姓・若宮。 もうすぐ30というのに、関東近郊の実家に両親と暮らしている。 その理由は拘束時間の長い会社に勤めているため、家事についてはすべて母親に頼っているから。 以前一人暮らしを試みたこともあったが、家事をする余裕がなかった。 実乃里と恋愛結婚するに至る...
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梶野ハジメ(29) かじの はじめ 本編の主人公。旧姓・若宮。 もうすぐ30というのに、関東近郊の実家に両親と暮らしている。 その理由は拘束時間の長い会社に勤めているため、家事についてはすべて母親に頼っているから。 以前一人暮らしを試みたこともあったが、家事をする余裕がなかった。 実乃里と恋愛結婚するに至る...
とある演芸場にて。 ステージ上には1本のマイク。 そこへやってくるふたりの男女。 ふたりのコンビ名はずばり…… 『ダースー&マースー』!!! 宇加賀井益代(うかがい ますよ)の 「あたしの心を埋められるのは原稿用紙のマス目だけ」 スダ「どうも、ダースーです」 益代「マースーです」 スダ「ふたり合わせて……」...
タクシーを経て、ファミレスに席を移した物書き・スダと記者・宇加賀井益代。 益代はスダの連載ブログを読んでいる。 宇加賀井益代(うかがい ますよ)の 「あたしの心を埋められるのは原稿用紙のマス目だけ」 益代「ちょっとちょっと!」 スダ「はい?」 益代「今回のブログ、冠が取れてるじゃない」 スダ「はい?」 益代...
10年目の研修社員・今市為太郎もとい、いまいちダメだろうが俺の前から消えて数日後。 これまで目の前の為太郎さんと話していると思っていた俺の行動はすべて独り言だった。 そのため館内のスタッフたちからは白い目で見られることになったが、俺は気にしなかった。 為太郎の声「これはキミの人生だろう? キミがキミを生きな...
俺「そんなはずない!」 驚くしかなかった。 10年目の研修社員・今市為太郎(もしくはいまいちダメだろう)は失礼な冗談を言うやつだと思った。 まさか為太郎さんが俺だなんて。 でも目の前の男は俺にしか見えない。 それに周りは俺だけしか見えていない。 ということは…………本当に彼は―― 為太郎「そうだと言っている...
為太郎「僕、明日でここを辞めるんだ」 10年目の研修社員・今市為太郎……いや、いまいちダメだろうの声が耳から離れない。 今、俺は自分の部屋にいる。 熱帯夜も相まって寝付けない。 時計は深夜0時を過ぎたところ。 さっき日付が変わった。 ということは為太郎さん最後の出勤日。 つまり明後日になれば俺は………… 俺...
昨日は休みだった。 この仕事では平日が土日になる。 一般的には夏本番というのに、世間ではまだ梅雨が続いている。 7月にも物憂げな雨は降るらしい。 10年目の研修社員・今市為太郎が職場へやってくるまでは俺は朝が恐かった。 起きるとまず気だるさがやって来る。 肩こりも手伝って気分はがた落ち。 決まって考えるのは...
俺の職場に10年目の研修社員・今市為太郎さんがやって来て早3日。 読者には何度も言っておくが、 決して”いまいちダメだろう”ではない。 為太郎「ありがとう」 俺「いえいえ」 彼が繰り返すミスをフォローするようになった俺はどんどん自信を取り戻していった。 自信とは不思議なもので、持って...
為太郎「えっと、これは――」 目の前であたふたする中年男。 新しい同僚であり、先輩である。 彼の名は”今市為太郎”。 “いまいちダメだろう”ではない。 そんな彼は勤続10年目の社員だ。 が、普通の社員とはワケが違う。 実は今でも研修中の身なのだ。 そんな彼と俺...
俺はあるショップのスタッフ。 全国どこにでもあるような店だ。 社員として入社したが馴染めない。 最初に言っておくが、流行りのブラック何とかではない。 むしろ良い人たちに囲まれて満足している。 だが、気づけばもうすぐ3年。 いっこうに昇給しない。 仕事も次の工程へ進めないまま。 加えて、ここのところ生きづらい...