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夏の終わり。
そんな歌が流れていそうな8月下旬。
記者・宇加賀井益代物書き・スダに呼び出された。

スダ「あ、益代さん!お久しぶりです」
益代「まさかこのタイミングで新作を発表するとは思わなかった」
スダ「この数か月いろんなことがあってバタバタしてました。ですが最近はこれまでの生活リズムを見直してかつてないほど充実した日々を送っています」
益代「ホントなんか雰囲気が変わったし、前よりも明るくなった。これからもずっと今のほうが絶対イイって」
スダ「男は30過ぎてからなので、精一杯努力して人生に脂を乗せていきたいです」
益代「でもお腹は膨らませないでね」
スダ「身も心も引き締めていきます」
益代「情熱的に生きてるってカンジ」
スダ「これも大切なセルフプロデュースの一環ですから」

・作品が出来るまで・

益代「さて数カ月ぶりにあの伝家の宝刀、抜いちゃうよ?」
スダ「決めゼリフ、お願いします」
益代「宇加賀井益代が伺いますよ」
スダ「くぅううううう」
益代「まずは今回の新作について、制作のウラ話などを」
スダ「もともとこの作品は「モシャリスト(模写とスペシャリストを組み合わせた造語)」というタイトルでまったく内容も違いまして。声帯模写いわゆるモノマネで事件を解決するアクションものになる予定でした。しかし、どうしても相対する副主人公が浮かばなくて……」
益代「で、ヒューマン路線になったと」
スダ「はい。テレビでたまたまモノマネ芸人さんを見て、それが本家の声優さんにとてもそっくりなんです。さらに以前人気アニメが高齢化によりキャストを一新したというニュースがあったので、世代交代を物語の始まるきっかけにしようと思いました」
益代「なるほどね」
スダ「こうして喉仏を通じて同じ声を出すメインキャラのふたりが仕上がりました」
益代「ところでタイトルの”アダムのリンゴ”って喉仏って意味なんだね」
スダ「はい。実はこの”アダムのリンゴ”というタイトルで、シナリオスクールに通ってたころに短編の習作を書いたことがありました。これは甲高い声で悩んでいる男が、言葉の喋れない女の人と出会う物語でしたがどうしてもアイデアが膨らまずに何かの形でタイトルは活かしたいと思っていたんです」
益代「そもそもよく”アダムのリンゴ”ってフレーズを使おうと思ったよね」
スダ「地元の男子高で入学早々試験がありまして、その時に英語の問題文にアダムのリンゴというフレーズがあったのを覚えていたんです。それで、これは何かに生かせると思ってずっと温めていました」
益代「ってことは15年モノ?」
スダ「そうなりますね」
益代「ホント、人生にムダなものってないんだね」
スダ「経験も勉強したことも必ず生きるんです」

・表紙について・

益代が表紙の写真を見て、

益代「まさかこれ、アンタの喉?」
スダ「そうです」
益代「何このチラリズム感」
スダ「今回は声が題材なので、ストレートにわかりやすく喉仏を表紙に採用しました」
益代「手作り感ハンパないわ」
スダ「引き締まってるでしょ?」
益代「むしろこけちゃって心配」
スダ「絞ったと言ってください。僕の近影ということで」
益代「いっそのこと宣材写真もリニューアルしてほしいわ」
スダ「読者にイメージさせるのも作家の仕事ですから」
益代「そういえばアンタが宣材写真撮ってもらったスタジオランド様がこないだテレ東のモヤさまで取り上げられたね」
スダ「はい!とてもうれしいことですよね!」
益代「さすが東京、おそるべし」
スダ「あ、オーナーでカメラマンの三浦さんに表紙の喉仏を撮って頂いたほうが良かったかな」
益代「あのね……」

・本編について・

益代「本編についてだけど、これから読まれる人へ一言。あ、ネタバレは無しで」
スダ「自分の仕事に情熱と疑問を持っている人たちの物語です。よく昔の洋画の吹替を観るんですが、プロの声優さんたちが手掛ける作品は本当に心から痺れるくらいスゴイんです。あっという間に物語に惹き込まれて、その声に惚れてしまうんです。実際に演じている海外スターと吹き替える人の声はほとんど違います。だけどこれが全く違和感がないんです。それはきっと吹替する方が仕事の本質に磨きをかけているからだと思うんです」
益代「プロ意識って大事よね。アタシもひと現場ずつ一期一会かもしれないと思って、気を引き締めてるわ」
スダ「仕事に対する心がけ次第でその人の動きは違うといいます。例えば惰性で毎日仕事をこなしている人は顔が険しいか、もしくは元気がなく、歩く姿勢もひとたび職場の裏手に回れば猫背になっていたりします。逆に仕事の本質を理解し、使命感を持っている人は動きもキビキビしていると言います。内面は無意識に外面に出るんです」
益代「アタシもそれ先輩から聞いたことがある。皮肉なのはその姿勢が自分では気づきにくく、周りからは気づかれてるってコト」
スダ「そして誰かの仕事はきっと他の誰かにも必ず影響を与えているんです。良い意味でも悪い意味でも大袈裟な話、それは人生をも変えてしまうほどです。しかし、最終的には自分の情熱と価値観で方法を探して磨きをかけてオリジナリティを発揮していかなければならないと思うんです」
益代「習うより慣れよってことね」
スダ「勉強も仕事も趣味も学校で教わることはできます。が、それ以上のことは自分から調べなければ決して頭に入りませんし、人生がマニュアル化して物事を奥深くまで味わうことが出来ません。しかし本質を知ることが出来れば、世の中の動きや人の心を自然と察することができるようになります」
益代「相手の気持ちになって考えられるし、自分の生き方に芯を持てるようになるってことか」
スダ「はい。さらにそれを応用して、人との付き合い方も自ずと考えられるようになります」
益代「たしかにそれとなく雰囲気とかで合う合わないとか感じられるようになるもんね。ま、第一印象だけがすべてじゃないけど」
スダ「話は変わりますが、先日読んだ本の中に”不易流行“というフレーズがありました。実はこの言葉、シナリオ学校時代に恩師から教えて頂いたんです」
益代「え、そうなの?」
スダ「僕が読書を楽しめるようになったのは、書かれた内容の良し悪しよりも自分がこれまで見聞きしてきた先輩たちの知識や知恵がたくさん盛り込まれていることに気づいたからだったんです。さらにいろんなジャンルの本を読んでいると、かつて読んだ本の内容が取り上げられていたりするんです。すると自分の読みがだんだんと確信に変わり、これまで勝手に描いてたイメージと事実のギャップがだんだん縮まってくるんです」
益代「思い込みに踊らされず、いったん立ち止まって事実を知ることが大切ってことね」
スダ「先ほどの”不易流行“に戻りますが、人生も物語もきっと根底にいつの時代も変わらないものがあってその中に流行というスパイスが織り交ぜられているんでしょう」

【不易流行】ふえきりゅうこう
いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。松尾芭蕉による理念のひとつ。

・おわりに・

益代「最後に何か言い忘れてることがあればどうぞ」
スダ「いろいろお話させて頂きましたが、今日は人の上明日は我が身の上というスタンスなので日々反省しながら気を引き締めて前へと進んでいきます。ところで新作も完成したので、いよいよ次のプロジェクトに取りかかります」
益代「え、ホントに?!」
スダ「物書き・スダも2年目ということで本格的に動いていきます。シナリオを書くことで誰かの役に立てるように計画していることがあります」
益代「楽しみだわ」
スダ「どうぞご期待ください」

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脚本・須田剛史
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