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2019年6月12日(水曜)。
1年ぶりに東京は赤坂REDシアターへ。

会場を爆笑の渦に巻き込んだあの伝説の舞台が再演を果たすことに。

そう、『バクステ』である!

2019年版『バクステ!!』公式サイト

脚本
堤 泰之
(プラチナ・ペーパーズ)

演出
川本 成
(時速246億)

キャスト
松村 優
中太 佑
高田 誠
千大 佑
小口隼也
遊佐 航

尾崎桃子
難波なう
髙石あかり

鷲尾 昇

飛鳥 凛
瀬尾タクヤ
五十嵐可絵

森山栄治

ちなみに去年のバクステは下記よりどうぞ。

2018年版『バクステ』公式サイト
2018年版の鑑賞ブログ

今回は第2弾を示す「!!」がタイトルの語尾に付く細かい仕掛けも施されている。

開場と同時に舞台は始まっており、開演までの30分間出演者たちが各々の仕事のスタンバイのためにお芝居をしている。

これが何ともリアルで良い。

演者たちがそれぞれのキャラの個性や価値観を事前に観客に魅せている。
これによって本編がスッと入ってきてとてもわかりやすい。

本作は舞台裏の人たちにスポットが当たる。
その裏方さんたちが持つ宇宙(うちう)や情熱とプライドがぶつかり合って混ざり合う。
(※うちうは誤字ではないのであしからず)

クライマックスシーンの畳み掛けるような役者たちのやり取りは爆笑必至で、今年も大笑いさせて頂いた。

今回の再演に伴い、キャストがほぼ一新。
(※なんとあの利根川渡は八ヶ岳登に!)

脚本を務める堤泰之さんの世界観のため、天空旅団というわかる人にはわかる小ネタも健在。
嗚呼、舞台『ダブルブッキング!』が懐かしい(笑)

物語の流れは去年とほぼ同じだが、今回はスタッフたちが担当する公演名がはっきりと明らかになっている。

なお、去年と同じ役を演じられていたのはおふたり。

・メイク助手の笹本(難波なうさん)
・照明の東(瀬尾タクヤさん)

去年のを見ているからか、おふたりのお芝居はとても安定感があって「現実に存在してるのでは?」と思うほどキャラの特徴を見事に捉えている。

もはや目の前にいるのは演じている役者さんではなく、キャラ本人なのだ。

演技にはタイプが2つあると聞く。

・役者がキャラに自分らしさを出す
・役者がキャラに自分を寄せていく

おふたりはキャラに自分を寄せていくのがとても上手いのだと思う。

そして公演終了後。
キンケロシアター以来、3ヵ月ぶりに難波なうさんにお会いしてきた。

ふと考えた。

戦時下の少女(うみ)
看護師(前向きな人たち)
お金持ちの婦人(七色の色鉛筆)
生意気な若手タレント(今度は愛妻家)
おてんばな女学生(見よ、飛行機の高く飛べるを)

これまで彼女の出演する舞台に何度も足を運ぶには理由がある。

それは”演じる役の振り幅の広さと引き出しの多さ”だ。

役をモノにするスピードの早さ。

今回の笹本役であればさもメイクアップアーティストを観察してきたかのように髪の毛にブラシを差したり話のトーンを出す芸の細かさだったり、状況に応じて相手のセリフを臨機応変に返したりするところの見事さだ。

あの一挙手一投足には不思議な中毒性がある。
舞台上での表情や間のとり方、キャラが今どんな心境なのかを醸し出すプロだ。

今回も登場シーンから安心と安定を感じる。

その分、本作のクライマックスシーンに出演されなかったのがとても悔やまれる。
(※台本上、メイク担当の味方と笹本は仕事中という設定のため)

次回の公演も楽しみである。

そして、、、大きな奇跡が起きた。
今回、難波さんにお花をお贈りしたのだが……

何とあのコサキンのぽっちゃりマッチョのムックンこと小堺一機さんのお隣にあるではないか!

わかる人にはわかるはず。
この奇跡のスゴさが!!

黒歴史だった高校時代、男子校で3年間つまらない毎日を送ってすさんでいた自分を救ってくれたのがラジオから流れて来るコサキン(小堺一機さんと関根勤さん)の声だった。

ゲストは昭和の大物俳優や大御所歌手から流行のグラビアアイドルまで多岐にわたり、それらをいじったマニアックでコアなネタを聴いてはいつも深夜に大笑いしていた。

今こうして生きているのもおふたりの存在があったからだ。

「意味ねえくだらねえ中2の放課後のような生き方だっていいじゃないか」

そうおふたりに背中を押して頂いているような気がした。

これも難波さんのパワーだろうか(笑)?

『バクステ!!』の演出は川本成さん。
現在は時速246億という劇団を主宰されているが、あのいいとも青年隊・あさりどの人なのだ!

コサキンヤング部もよく聴いてたっけなぁ……

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