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さくら「すいません、なんか私ばっか喋っちゃって。えーと、『リュウ』さんって読書が趣味なんですか?」
成 川「はい、小説から哲学、経営、株など、本であればなんでも」
さくら「じゃあ、お休みの日は書店へ?」
成 川「はい。なかでも荻窪のtitleっていう本屋は雰囲気が好きなんです」
さくら「そこ知ってます! いいところですよね」

成 川「あとは好きな小説や歌の聖地巡礼などを」
さくら「そういえばこのレストラン、よくドラマのロケで使われますね」
成 川「ここがモデルになったわけじゃないけど、古内東子と平井堅が歌った『さよならレストラン』っていう曲に出てくる場所の雰囲気を勝手にイメージしちゃってます」
さくら「ウソ! 古内東子、大好きです」
成 川「ホントですか?! わかってくれる人がいてうれしい」
さくら「夜のドライブに持って来いですよね。泣きたいときは何度お世話になったことか」

成 川「実はこないだのライブ、観に行ったんですよ」
さくら「わあ、行きたかったなあ」
成 川「で、5回も泣いちゃいました」
さくら「いや、泣きすぎでしょ」
成 川「だって、プラネタリウムで生歌披露するんですよ? 泣かないという選択肢がないですよ。それにしてもなんだか『しの』さんとは初めて会った気がしないや」

さくらM「しまった。どんどん会話が弾んでしまう。こんなにも趣味が合うなんて思いもしなかった。これでは3つのルールのひとつを破ってしまいそうだ。そうこうしているうちに席移動の時間が近づいてきた。サクラとしての仕事を全うしなければ……」

成 川「ところで『しの』さん、“拾わなかった5円玉”って話があるんですけど」
さくら「なんですか、それ?」

成 川「こないだ見た夢の中の出来事なんですけどね。階段を上ってる途中、隅っこに100円玉を見つけたんです。ラッキー! って思って拾ったら、次の段にまた100円玉が落ちてて。で、それも拾ったらなんとまたその上の段にも100円玉があったんです!」
さくら「お札へとグレードアップはしないんですね」
成 川「これくらいのプチラッキーさがちょうどいいんです」
さくら「でもさすがにそのプチラッキーも続き過ぎるとさすがに怪しい匂いがしてきません? あ、でも夢の中だから関係ないか」
成 川「いや俺もそう思いながら、次の段に目を向けるとやっぱり小銭が落ちてるんです」
さくら「まるでヘンゼルとグレーテルみたい」
成 川「でもそれ……なぜか5円玉だったんです」
さくら「え、まさかのプライスダウン? しかもかなりのグレードダウン」
成 川「さすがにこっちは100円玉3枚も拾っちゃったし、次やって来た人がこれを見つけてくれればいいやと思ってスルーしたところでハッと目が覚めたんです」
さくら「え、終わりですか?」
成 川「本題はここからで、その朝、職場へ行く途中にいつも立ち寄る近所のコンビニがあるんですけど、入った瞬間足に何かがぶつかって店の奥へと転がったんです。なんだろうと思ってそれを拾ってみると、なんと5円玉だったんですよ!」
さくら「ええええ?!」
成 川「どうでしたか?」
さくら「ビックリしました。え、今の作り話ですか?」
成 川「世にもホントにあったおかしな出来事」
さくら「実話なんですか?!」
成 川「人間、欲しがらないほうが意外とすんなり手に入るんですよ。ここへご縁を探しに来てる人たちには失礼かもしれませんけど」
さくら「ひょっとしてご縁と5円ひっかけました?」
成 川「あ! いえ、まったくの偶然です」
さくら「そっかあ。ところでさっきの話を例えるなら、大吉のおみくじ引こうとして大凶引いちゃうとか?」
成 川「やめてください。それ、こないだの俺だから(笑)」
さくら「ホントですか? リュウさんって……おもしろい」
成 川「え?」

さくらM「そのとき、一瞬彼の目つきが変わった。何か気に障ったのだろうか? ふとイヤな予感がした。ここはすかさず空気を変えないと」

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