LOGOTyPE ミュージカル「クロスフレンズ」鑑賞
キャスト・スタッフ
橋本愛奈
花房里枝<elfin’>
遠藤瑠香
仙葉由季
持田千妃来
加藤大騎
岩田玲
田中菜々
親泊義朗
おくつようこ
篠田美沙子
氷室幸夫
田中結
箕輪奈穂江
山中博志
佐野眞一
天野きょうじ
舩木勇佑
佐藤ケンタ
平田友貴
鍋倉和子
堀健二郎
石塚咲妃
今井怜奈
郡司聡美
萩原綾乃
岬優希
作:麻草郁
演出:酒井菜月
プロデュース:原田直樹
画像出典:LOGOTyPE様
大まかなあらすじ
この物語の構成はメリーゴーラウンド方式となっている。
(ある関わり合いを持った複数の同格の登場人物が、それぞれあまり絡み合うことなく、交互に並行的にストーリーが進んでいく構成のこと)
いろんなキャラによる各パートが同時進行で展開していき、クライマックスで旧ルート66沿いのひなびたダイナーに全員が集結するというもの。
アン・アロイス(演:橋本愛奈)
ベティ・バーナード(演:花房里枝)
クリス・コーダンテ(演:遠藤瑠香)
高校の女子学生3人のメインパート。
優等生のアンは、恩師・バネッサ(鍋倉和子)と卒業後の進路で話し合っている。
が、どうしても答えは出ない。
やがて彼女は卒業論文を書くために外の世界を知ろうと決意をする。
級友のベティとクリスはそんなアンの気持ちをよそに、ラスベガス旅行を計画している。
将来に悩むアンと今という青春に浮かれるベティとクリス、そんな3人のロードムービーが始まった。
デボラ(演:仙葉由季)
もうひとつのメインパート。
ホワイトフラワーなる麻薬を売りさばく悪女と呼ばれる彼女は、闇の世界で暗躍するウンダー・アッツ(演:堀健二郎)やノーマン・ノット(演:舩木勇佑)、ギャング風のソード・スペンサー(演:佐藤ケンタ)やトビー・トバイアス(演:平田友貴)から命を狙われている。
さらにFBIや麻薬捜査官からも追われている始末。
彼女にはかつて愛する男と幼い息子がいたが、今は離れ離れになっている。
謎多き彼女は逃げる道中、アンたち一行とレストランで出会い―
エイジャイ・エルンスト(演:持田千妃来)
ジャン・ジャック・ジャロ(演:加藤大騎)
エイジャイは昆虫探しの少年。
そこへ渋い男性が乗った車が通りかかる。
彼の名はジャン・ジャック・ジャロ。
なぜジャンはエイジャイに声をかけたのか?
それは昔亡くした息子に似ているから。
どうやら2年前に3歳で事故死したらしい。
やがてジャンはある女性の姿を見る。
デボラだ。
しかしそれは麻薬・ホワイトフラワーが見せたフラッシュバック―
やがてジャンはデボラとかつて夫婦だったことが明らかになる。
ハンス・ハルバート(演:岩田玲)
イザベラ・イルゼ(演:田中菜々)
ハンスは苦悩していた。
ダイナーのウエイトレス・イザベラに心奪われてしまったのだ。
これまでいろんな女を手玉に取り騙してきた結婚詐欺師の彼は、初めて心から人を好きになってしまったのだ。
花束を抱え、イザベラに想いを伝えようとするがそこへかつての自分を知るソードとトビーが横槍を入れてくる。
自らが犯した過去の出来事からは逃れられないと知り、失意の彼は店を飛び出してしまう。
果たしてふたりの恋はうまくいくのか?
ケネス・ノックス(演:親泊義朗)
マーク・マクガバン(演:おくつようこ)
ローラ・ローレン(演:篠田美沙子)
FBIのケネスとマーク、そこへローラと名乗る女性がやってくる。
少しお高くとまった令嬢のような彼女、実は麻薬捜査官。
デボラやホワイトフラワーについて追跡しているが、捜査方針や信念の違いでケネスと衝突する。
やがてローラは銃撃戦のさなか負傷。
その一件で現場のことを知り、次第に心を改めるようになって―
フィガロ(演:氷室幸夫)
ゲルダ(演:田中結)
優しいオーラを漂わせる老夫婦のふたり。
フィガロは掃除が苦手、ゲルダは料理が苦手。
それをうまく補い合っているから今も関係が続いているのかもしれない。
道すがらエイジャイとジャン一行に出会い、車に乗せてもらう。
しかし途中でジャンがフラッシュバックに陥って、別行動を取ることに。
向かう先はラスベガス。
このふたり、実は殺し屋という面を持っており、これまでに何人もの人物を殺めてきたのだ。
オリビア・オハラ(演:箕輪菜穂江)
パトリシア・ポーン(演:山中博志)
クェンティン・クゥワイア(演:佐野眞一)
レイチェル・ローズ(演:天野きょうじ)
サタデーナイツというニューハーフの3人組と、彼らをマネジメントする1人の女性。
ツアーでラスベガスのショーへと向かう途中、車がガス欠してしまう。
やがてクェンティンが麻薬に手を出していたことが判明。
・酒を飲み過ぎない
・タバコを吸い過ぎない
・麻薬には絶対手を出さない
彼らが交わした3つの誓いが破られてしまった。
3人の堅い友情は壊れてしまうのか?
アメリカンとJ-POPの融合
何がすごいかというと、キャストが全員アメリカ人の姿で邦楽を踊りながら熱唱するというコンセプトだ。
公演を観ているときは気づかなかったが、家に帰ってからその不思議な違和感の正体に気づいた。
オープニングと休憩明けでは全員が揃って歌って踊る。
いやあ、その人数の多さよ(笑)
まるで密を禁ずる今の時代へのアンチテーゼみたいでカッコイイ。
それにしても選曲が懐かしい。
メロディを聴くだけで小学生や中学生だったころに一瞬でタイムスリップしてしまう。
こうやって過去の名曲が現代で歌われるってとても素敵なことだ。
楽曲リスト
<前半>
#1 YEN TOWN BAND
「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」
#2 SADS
「忘却の空」
#3 浜崎あゆみ
「Fly High」
#4 JUDY AND MARY
「そばかす」
#5 DREAMS COME TRUE
「晴れたらいいね」
#6 L’Arc〜en〜Ciel
「Driver’s High」
#7 松任谷由実
「真夏の夜の夢」
#8 サザンオールスターズ
「希望の轍」
<後半>
#9 the brilliant green
「There will be love there -愛のある場所-」
#10 鈴木亜美
「BE TOGETHER」
#11 安室奈美恵
「Chase the Chance」
#12 川本真琴
「1/2」
#13 LINDBERG
「今すぐKiss Me」
#14 My Little Lover
「Man & Woman」
#15 THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
「世界の終わり」
#16 JUDY AND MARY
「小さな頃から」
ex 休憩時、終演時
「希望の轍」
―全曲、名曲
あなたは何曲歌えますか?
というキャッチコピー。
私は#15と#16以外はわかった👍
コンプリートならず(-_-)
そして、るろ剣率高し(笑)
実写映画も公開しているから実にタイムリー。
余談だが、これらの曲って許可取るのかなり大変だったんじゃないのか?
なんて良からぬことを考える自分。
東京に活動の拠点を移してから舞台を鑑賞しまくった結果、客席50%のなかでチケット代やら集客数やら収益やらギャラやら会場のレンタル代やらどうしているのか、制作側の企画意図や苦悩をやたら分析する脳になってしまった(汗)
(しかも観に行った公演の回が配信も行っていたので、使っているビデオカメラの台数や機種や性能、その仕事を担うスタッフの人数などいろいろ計算してしまった)
フライヤーのスタッフ欄に楽曲制作された方が記載されているが、選曲から依頼そして完成に至るまでどのような経緯があったのかがすごく気になって仕方ない。
ところで歌唱指導はオリビア役の箕輪さんだったんですね!
会いたかった人々
待ちに待った鑑賞日。
ワクワクしながら六行会ホールの受付へ。
主宰の原田直樹さんと酒井菜月さんのお姿が!
昨年のボイスドラマでは大変お世話になりました。
客席の出入口には岡崎良彦さんのお姿も!
そして篠田美沙子さん、佐藤ケンタさん、田中菜々さん、花房里枝さん、加藤大騎さん、天野きょうじさん、親泊義朗さん、氷室幸夫さん!
再び皆さまのお姿を舞台で観ることができるなんて!
全員がたとえ舞台衣装の格好でガッツリ踊り歌っていても、そのシルエットで誰だかわかる幸せ。
目の前で「見よ、飛行機の高く飛べるを」が、「彗星はいつも一人」が、「歌姫」が、まるで昨日のことのように思い出されて……
芯の通った声で気の強い役が見事にハマっている篠田さん、ニヒルでストリート系のイケメンになった佐藤さん、「彗星は~」の菫のように可憐さとケンカ腰な面を見せる田中さん、「歌姫」の清楚な女性からへそ出しルックのキャピキャピした学生になった花房さん、渋さにさらなる磨きがかかった加藤さん、漁師からニューハーフへと変身した天野さん、「歌姫」の白髪おじさんからFBI捜査官へと若返った親泊さん、「歌姫」と同じように今回も大きな存在感を見せつけてくれる氷室さん。
ああ、全員が目の前にいるんだ。
これは夢じゃないんだ。
無意識に涙があふれたのはここだけの話ということで(笑)
そしてあの状況下で「ジプシー」と「楽屋」を観に行けなかったことをお許しください。
東京を活動の拠点にした今、その分を思いきり取り返しに行くので。
最も大変であろう方々
本公演を観ていて、最も大変だったのでは?と思った人たちがいる。
アンサンブルの5名の女性(石塚さん、今井さん、郡司さん、萩原さん、岬さん)だ。
シーンごとに衣装替えを素早く済ませ、踊り、歌い、大道具の外車を押し、レストランのシーンではイザベラの同僚たちの役としてセリフをしゃべる。
これらは体力の管理をしっかりしてないとできない荒業だ。
もちろん他のキャストさんたちもそうなのだが、その5名が群を抜いてあちこち動いていた印象が強い。
4日間で7公演、かなりのエネルギーを要する。
全員のストイックさが節々に垣間見えた。
現場の人たちって本当にすごい。
待ちに待った復活の日
当日の配布チラシを観て、思わずガッツポーズ。
そう、ことのはboxの再始動である!
この日をどれだけ待ったことか!!
第16回公演「おつかれ山さん」
脚本:鈴江俊郎
演出:岡崎良彦
なお、主宰が酒井さんと岡崎さんになることが発表された。
場所は昨年行けなかったシアター風姿花伝。
「ジプシー」と「楽屋」が公演された劇場。
現場で案内する原田さん、酒井さん、岡崎さん、篠田さん、佐藤さんの姿が思い浮かぶ。
次は絶対行く。
年明けがとても楽しみだ!
さらにさらなる吉報!
原作は「黄泉がえり」の梶尾真治さん。
脚本は「彗星はいつも一人」の成井豊さん。
そして演出は山崎亨太さん!
「見よ、飛行機の高く飛べるを」の校長先生、そして「彗星はいつも一人」では演出もされていた。
場所は、ことのはbox様の公演を観た人なら思わずニヤリとする中目黒のキンケロシアターだ!
10月なんて都内にいればあっという間にやって来る。
観に行かねば!
おわりに
「会いたい人に会いに行くって、実は凄いことなんだよね」
先日久しぶりに再会した人生の先輩がそう口にした。
会いたいけど会えない。
先延ばしせざるを得ない。
今の状況下ではますますその流れに拍車がかかっている。
そして「会いたい人に会う」ことがとても貴重なことになってしまった。
たとえもし今がそういう状況になっていなかったとしても、ほとんどの人はまた今度があるからと先延ばしにして、向こうが遠くに引っ越したり、亡くなったりして後悔するのがオチ。
それに抗うように私は生きていかなければならない。
現場に会いたい人がたくさんいるからだ。
実際に面会はできないが(本当はめっちゃ面会したい)、目の前で活き活きと動き、セリフを発している役者さんたちの素顔を知りたい。
お話をしたときにどういった雰囲気なのか、どんなギャップを持った人なのか、クセは何なのか、どんな信念を持っているのか。
それをイメージするだけでワクワクが止まらない。
常に刺激を受けていたいのだ。
そんな熱い想いを胸に、私は帰りの電車に乗るべく京急電鉄の新馬場駅へと向かった。
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