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2019年3月3日(日)。
東京は高円寺のK’sスタジオにて。

朗読劇『LOVE LETTERS』観劇。

とある一組の男女”アンディ”と”メリッサ”がお互いに宛てた手紙を読み合いながら、人間関係や生活背景が徐々に描かれていくというスタイル。

なので、出演者はふたり。
椅子ふたつとその間に机がポツリとあるだけ。

前半から後半へ進むにつれて歳月が流れていき、ふたりも青年から中年へと変わっていく。

アンディは軍隊を経て別の女性と家庭を持ち、やがて国の大物になっていく。
メリッサは別の男性と離婚し、世界各地を彷徨いながら心身が衰弱していく。

結ばれなかったふたりが一線を越える過ちを犯し、やがて事態は崩壊へと向かって行く。

最初は明るい手紙の読み合いだと思っていたが、だんだんと暗雲が立ち込めて来る。

決して一緒になれないふたりがやり取りする愛の手紙、そこにラブレターという皮肉が込められているのだと感じた。

この手紙は今でいうLINEのようなもの。
相手が返事をスルーし続け、向こうが一方通行に手紙を送り続けるというくだりは現在でも起こることでゾッとした。

本作は相手の立場や気持ちを考えるようにという戒めが核になっている気がした。
そして仕事においても恋愛においても客観視を忘れずに!という深い教訓を学んだ。

公演終了後。
Bcastでメリッサ役を演じた吉田真理さんにお会いした。

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あれは20年前のこと。
彼女は学生時代のクラスメイトであり、当時からとてつもないオーラを放っていた。
高貴で周りとは違う感性と視点を持った女性だったのを今でも覚えている。

彼女の舞台を観るのは、下北沢「楽園」で行われたトリガーライン第10回公演『カラスの楽園』以来7年ぶりになる。

今回、開演とともに抱いた安定感と安心感。
姿勢・雰囲気・セリフ回しにさらなる磨きがかかっていた。
さすがプロの演者はオーラが違う。

実は先日オリジナルシナリオ電子書籍『ポリポーシスたちの憂鬱』をリリースしたのだが、彼女はその予告編モノローグに出演してくれたのだ。

雨野ミチルのモノローグ
(演:吉田真理さん)

作家として役者さんと何かお仕事をしたいと思っていたとき、ちょうど作品の構想やアイデアとともに彼女の顔が浮かんだのだ。

そしてオファーをしたところ、快く引き受けてくれた。
彼女の懐の広さと深さに心から感謝した。

これからも”役者と作家”として会える機会を大切にしていきたい。

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