BLOG

ブログ

キャスト・スタッフ

吹原和彦 … 南翔太
蕗来美子 … 辻美優<elfin’>
海老名 … 今出舞
中林 … 平田友貴
頼人 … 堀田怜央
さちえ … 難波なう
野方 … 加藤大騎
藤川 … 大河日氣
津久井 … 篠田美沙子
鈴谷 … 田中結
久里浜 … 梅山涼
圭 … ちお
辻堂 … 佐藤ケンタ
足柄 … 氷室幸夫

原作:梶尾真治
脚本:成井豊
演出:山崎亨太

画像出典:LOGOTyPE様

あらすじ

ある夜の出来事。
九州の博物館にいる所長の女性・海老名のもとに、方言を喋る部下・中林が謎の男を捕まえたと言ってやってくる。

その男の名は吹原和彦
彼は鉢合わせした中林に殴られて気絶し、その部屋へと運ばれていた。

目覚めた彼はここへ理由を話し出す。

目的はその部屋の中にある機械。

クロノス・ジョウンターだ。

彼が最初にそのクロノスに乗ったのは2005年のこと。

その西暦を聞いた中林は「ふざけるな!」と侵入者の狂言に怒りをあらわにするが、海老名は和彦の話の続きを聞く。

かつて会社で時間転移装置・クロノスの研究をしていた彼は、学生時代に恋をした女性・蕗来美子が駅前の花屋で働いていることを知って通い詰めるも、彼女の同僚・からは好意をからかわれる始末。

しかしある日、子どもをよけようとしたタンクローリーの運転手がハンドル操作を誤った結果、彼女の働く花屋へ突っ込んでしまい爆発炎上。

巻き込まれた来美子は命を落とした。

病院で医師から来美子の弟・頼人や店長の辻堂は故人の関係者であると名乗るが、同行した和彦だけは彼女の何なのかわからず霊安室に入れなかった。

そんな不甲斐なさに打ちひしがれた和彦はあることを思いつく。

クロノスだ!

上司の野方や同僚の藤川津久井たちの反対を押しのけて、彼はクロノスに乗って自身を過去へと飛ばした。

事故当日の花屋の向かい側の歩道。
彼はすぐに彼女のもとへ。

ところが来美子は運悪く接客中。

何とか彼女に店から出るよう告げるも彼の言っていることが本当だと信じてもらえないばかりか、対応中の男性客・足柄にも制止されてしまう。

必死の訴えも空しくやがて突風が和彦を包み込み、あっという間にその場から消え去ってしまった。

気づくと彼は現在に飛ばされていた。

そんな彼を会社の同僚が迎える。
戻った日はクロノスに乗ってから数か月後。

もう一度と彼はクロノスに乗って過去へと向かうが、それでも来美子を店の外へ出すことができない。

2度の時間転移による反動で満身創痍になった和彦。
しかし決してあきらめられない。

そんななか、失踪をした兄を心配して田舎からやってきた妹のさちえ

和彦は彼女に失踪の理由を告げる。

やがて医師・鈴谷や看護師・久里浜らの制止を振り切って倉庫へ向かい、頼人やさちえが見ている前でクロノスに乗って3度目の過去へと戻る和彦。

現場で来美子に未来の新聞記事を見せたり、爆発による熱で半分溶けたブローチを見せたりするも、幾度となく邪魔が入って彼女を店の外へと連れ出すことができない。

どうしても運命を変えることが出来ずに苦悩する和彦。

彼が過去から現在へ戻るごとに時は経ち、野方たちによってクロノスの実体も解明されていく。

(過去にどれだけ居られるか、反動で飛ばされる年数はどれくらいかなど)

彼女を何としてでも救いたい。

そして、彼女に一言。
ただ一言、気持ちを伝えたい。

和彦は来美子を救うべく時間転移を繰り返すが、想いが強ければ強いほど過去へ戻るごとに未来へと吹き飛ばされる反動がどんどん大きくなっていき―

“なうだみさこ”の衝撃!

ハイ、やって来ましたメインコーナー!!

難波なうさんと篠田美沙子さんによる最強コンビ“なうだみさこ”、略して“なうみさ”と俺はコッソリ呼んでいる。

(ちなみに田中菜々さんがやって来ると最強トリオが結成される)

そのうちホントにふたりでユニット組んで公演してくれないかと勝手に思っている(笑)

このおふたりを観ないことには始まらない!!
ボイスドラマでは大変お世話になりました。

フライヤーを観て共演(競演)すると知った瞬間、もう「行く!」という選択肢しか思い浮かばなかった。

公演が行われるキンケロシアターといえば、ことのはboxの聖地ともいえる場所だ。

まずは、だみさこさん。

会場へ足を運ぶとステージの上に重厚な鉄のゲートがあった。

奥に見えるのがクロノス。

研究所の一室をモチーフにしており、ここで和彦たちキャストが物語を彩っていく。

開演からしばらくは閉まった状態でお芝居が続くのだが、和彦が初めてクロノスと出会ったシーンでゲートが開かれる。

それを開ける重要な役どころが、だみさこ姐さん演じる研究員・津久井亜紀だ。

真ん中で仁王立ちした彼女がクロノスの天井部のネジを回していくと、ゲートが開くという演出になっている。

前回公演「クロスフレンズ」では登場キャラの多さによる時間配分ゆえローラのシーンが少なく物足りなかったので、今回は要所要所でしっかり出演されていたことにホッとした。

ぴょん吉ーーー!!

さすが姐さん、存在感がスゴい。
立ち振る舞いに目を奪われる。

和彦の時間転移によって津久井の境遇も変わっていく。

1度目に戻って来た時は藤川と結婚。
しかし、2度目に戻って来たときは……

あちき、離婚したもんで!

(藤川がクロノスの実体を研究するために渡米の際、夫婦間で意見に違いが生じたため)

だみさこさんの声は毎回場内にスパーンと響き渡る。
それが実に心地よい。
トーンもそうだが、アクセントもこの心を捉えて離してくれない。

ずっと聴いていたいのだ。
スーッと落ち着く周波数を発しているんだろうね。

ゆえにボイスドラマⅡで主役にキャスティングさせて頂いたという経緯がある。

そして、なんばさん

ボイスドラマにおける育ての先生だ。
(生みの親は前身であるモノローグを担当した役者ふたりで、俺は産婦人科医ポジション)

LOGOTyPE様の舞台恒例、ロビーにあるフライヤーとキャスト紹介の用紙を客席で読みながら誰がどんな役をするのかをイメージしてワクワクするのが俺の恒例。

今回、さちえという役らしい。
ワクワクしながら今か今かと登場を待っている。

が、あれ?
なかなか出てこない。

博物館の女性…は今出さんか。

看護師?
と思ったら、梅山さんか。

そもそもさちえって、ヒロイン・来美子の関係者なのか?

上演中の役者たちの掛け合いを観ながら人間関係を頭の中で組み立てていく喜びを味わいたく、基本的にSNSや原作の前情報を入れない34歳上京男の焦り。

20分、

30分、、

45分、、、

いまだ姿が見えない。

え、このまま終盤だけの登場だったらどうするよ?

それじゃあ、ちょい役じゃん?

いやいや、彼女がそれだけのために舞台へ出るわけが……

と思ったら折り返し時点くらいでやっと出てきた!

中盤から出てきて盛り上げていくキャラ。
だみさこさんが演じた「歌姫」の及川美和子や、なんばさんが演じた「キ上ピーチ」の桜子ポジションだ。

まったく、焦らし上手なんだから( ̄▽ ̄)

「そっか、俺もこういう男になればいいのか!」と学びの機会をいただく。(いったい何のだよ)

さちえは、2度目の時間転移から戻った満身創痍の和彦を病院で見舞う若い女性。

まさか和彦の妹だったとは!
しかも方言喋っとるやんけ!

ことのは恒例、方言シリーズ番外編。

俺は方言のことはわからんが、流暢でいい。
その声の使い方がすごいからボイスドラマをお願いした。

何やらせてもマスターしちゃうこの子の能力といったら!

そして度肝を抜いたのが制服姿(笑)!

かつてボクシング部の先輩から因縁をつけられたことにキレて退部した頼人。

(このとき男性陣は皆、学ラン姿。なので渋い加藤さんやご年配の氷室さんもそのカッコでイキってる)

しかし和彦は来美子のために、頼人を先輩たちに謝って部活へ戻ってほしいと何度も説得する。

だが頼人は譲らない。
「ならば俺を殴ってもし倒れなかったら部活へ戻れ」と和彦。

そこへ制服の下に赤ジャージを穿いたザ・芋娘のさちえが兄の危険を察知して登場!

彼女が叫びながら舞台に飛び出てきた瞬間、頼人の頬にストレートをぶちかます(笑)

クロスフレンズ(なんばさんは出てないけど)からのクロスカウンター、いやさてはクロノスカウンター?

(※これがラストの重要なシーンにつながっているとも知らずに)

そのビジュアルが目に入った一瞬。
不覚だった。

我慢できず何度も手を叩いて大爆笑。
が、他の観客は全員シーンとしていた。

つまり、俺のでっかい拍手と笑い声が劇場全体にこだましてしまったのだ。

「あ! しまった!」

直後、その感情を抱いた。
が、そのまま敢えて止めずにずっと笑うことに決めた。
止めたら彼女に失礼だと思ったからだ。

舞台上で本気の情熱を魅せる演者へ観客は最高の賛辞をぶつけるべき、という信念ゆえ。

驚いたのはコメディパートだけではない。

3度目の時間転移を試みようと病院を抜け出し、倉庫にあるクロノスへと向かおうとする和彦をさちえは必死で説得する。

これ以上、時間転移で心身ともに傷を負う兄を見たくない。
それだけならまだしも、次は何年後に会えるかわからない。

わがままな兄への怒りと悲しみから声にならない声で必死に泣き叫ぶ妹。

ズキューン!!

殺られた。
これこそ難波なうなのだ。

その一挙手一投足で観る者の喜怒哀楽を見事に操る。
果たしてその力はいったいどこから来ているのか?

この人生の七不思議のひとつは一生解けそうにない(笑)

なうみさのおふたりは掛け合いこそわずかだが、同じシーンにそろって出ていたので大満足。

最強タッグのクロスカウンターに終始殺られっぱなしだった。

まるで和彦みたく満身創痍になりながら、これからもふたりのお芝居に殺られ続けたい。

なうだみさこ、略して”なうみさ”。
実に良い響きだ(笑)

本人たちが広めてくれないかな(^^)

わたし、待ってるから!
来美子の心の中と、スダの黒歴史

気になったのは来美子というキャラ。

演じる辻美優さんが持つ雰囲気も相まって、世の男が求める理想の女性に仕上がっている。

だけど実際そんな女性、なかなかいないような気がする。

(所詮は物語だもん、で片付けられそう)

いや、俺が人生上で会っていないだけでこの世のどこかにはひとりくらいいるのかもしれない。

そもそも男も女もそんなに澄みきっている心を持った存在なのだろうか?

「わたし、吹原くんのこと待ってるから!」

自身に死の危険が迫っているのに、もう一度彼が未来からやって来るのを信じて待つなんて。

どうしたらそんな信頼関係を築けるのか?

(ここから先はダークな黒のスダ(クロノス)ゾーンなので、出来れば俺のことを知ってる人だけに読んでほしい)

この舞台を観て、解決していないこの人生最大の問題が蒸し返された。

「好きになった異性との距離感がまったくつかめず、いつも関係が上手くいかない」という悩みだ。

それは北関東の田舎町にて。
共学の中学時代に始まったこの難問。

俺は大失恋の痛手から男子高校へと逃げた。
女子がいない環境に身を置けば二度と嫌な思いをしなくて済むと思ったから。

繊細人間(HSPの気がある)ゆえ自分のプライドが傷つき、女からこれ以上の深手を負わされたら自殺を選ぶかもしれないという恐怖に心が耐えられなかったのだ。

(これは男が「好きな女に理解されたい」という性質の生き物で、自尊心が傷つけられることを極度に恐れるため)

ところが逃げてみたら、今度は女性と何を話せばいいのかがわからなくなってしまった。

制服姿の若さあふれる異性と青春できない苦痛。
3年間のなかで女子に会えたのは2年に1度の文化祭のときと自転車通学の数分間だけ。
なんてもったいない。

なんとか克服すべく予備校に通って、大学へ行って、社会に出て、合コンへ行って女性に会う努力をするも、結果はダメでその都度無気力になっては逃げていた。

とはいえ深手や痛手をガッツリ負いながらも、異性の行動や表情や心の動きはそれなりに分析してきた自負はある。

転んでもただは起きないのがスダツヨシ。

幼少期から感受性や記憶力が人一倍高いため、関わる人たちの行動パターンや嗜好や怒りの沸点などをコミュニケーションから無意識にインプットしており、今では五感をフル活用して相手の行動の先を読んで常に先手を打つ意識をしている。

相手が感動して驚いた後に見せる笑顔が見たいのだ。

それによってこっちも生き甲斐を感じるし、人としての存在理由が持てるのだ。

なので後手に回ることは相手に主導権を握られることを意味し、こちらのペースを乱されるからイヤで仕方ない。

もちろん今でも時折乱されることはあるがだいぶコントロールできるようになり、ものの数時間や1日で回復できるまでになった。

(ちなみに上京前はお豆腐メンタルですぐにボロボロ。いつも体調を崩していた)

見返りを求めたくはないが、ゼロは難しい。

どんなに心に言い聞かせても欲の火は消えてくれない。

だから、男も女も心の澄みきった存在なのか?と疑ってしまうのだ。

いろんな書物を読んだり、たくさんの人に取材したりしていくなかで恋愛なるものの本質がわかってきた。

それは、ヒトという生物が次の世代に優秀な子孫の遺伝子を残すための試練。

つまりそれほど激し過ぎる競争なのだ。

どっかの薄っぺらい青春ドラマや純愛映画の「好き」なんて言葉は甘っちょろく、幼稚園児が言う「好き嫌い」なんて次元でも決してない。

色気やギャップ、とくに男性ならば人生経験や経済力が醸し出す余裕などで異性の心を揺さぶった者が勝つ。

惚れたら負け。
好きな気持ちを知った者が優位に立つ。

幼い頃から純粋に好きな気持ちを胸に抱いて、良い学校・良い会社へ行ってマジメに生きてさえいれば異性は振り向いてくれると疑わずに信じていた俺はそれを知ってショックだったのだ。

だからそれらの武器を何一つ持ってないと知った当時の自分は何度も無気力に陥った。

悔しかった。
いったい何のために俺は男として生まれてきたのか?

頼人やボクシング部のセンパイのような不良がふとした瞬間に優しさを見せると素敵なギャップになるのに、こちらは差し障りのないマジメ男だから同じことをしても何ら意味を成さない。

すべてがハードモード。
だから自分に足りないものを必死で追い求めた。
が、どうやっても手に入らない。

まさに負のスパイラル。
ダメな自分を恨んでは何度殺そうとしたか。

幸い向こうから惚れられることもあった。
だが、こちらは好意を抱いていない。
他人から遅れを取っている不安や焦りから一緒になったこともあったが、その先に待ち受けていたのは悲惨な末路と後悔だけだった。

では、なぜこちらから好意を持つとダメになるのか?

俺の場合だがおそらくそれは好意から「相手に受け入れられたい!」と願った瞬間、無意識に素の自分を殺しているからなのだろう。

恋した人間はチンパンジー並みの思考レベルに下がるらしい。

つまり普段は判断能力がしっかりしていても、その時は非常に危ういということ。

そこから好意を感じ取った相手が優位に立ち、こちらは迎合な姿勢ゆえ下手に出ざるを得なくなる。

だからいつものペースが乱されて、余計に関係がおかしなことになる。

対策としては向こう側のニーズを深く探り、こちら側の生き方や価値観と合っているかを見極めていく。

(向こうが安定な生活を求めてるのにこちらが夢追いな人生では合わないし、向こうがワイルドなEXILE系を求めるのにこちらが甘いジャニーズ系では合わないのと同じ)

もし合えばそのまま関係を前へと進めて、反対に合わなければ断って身を引く覚悟を持つ。

無理に相手の期待に応えようとしてはならない。

大切なのは、”足るを知る”こと。
己が元来何を持っているのか。
その味をフルに生かすことだ。

日々自らの在り方をより良くする姿勢を忘れることなく、ありのままの自分を殺さずに毅然とした態度で勝負していく。

これが20年以上悩んだのちに導き出した自分なりの答えだ。

ゆえに和彦の一途過ぎる恋心をよく来美子は受け止めたなぁと思ってしまうのだ。

傍から見れば和彦の好意はあまりにも一方的すぎてバレバレなのだから。

頼人をボクシング部に戻そうと和彦が奮起したのも姉の来美子と会うための口実(と見返りの期待)だったわけだし、彼女はそれに気づいていたはず。

俺だって和彦の立場なら同じことをするだろう。

(殴られて痛いのはイヤだけど)

それを受け止められるというのは彼女に和彦への好意がなければ成立しない。

仮に自分が和彦と同じ行動をとったら、相手の女性は果たして同じリアクションを取ってくれるだろうか?

和彦と来美子のやり取りを観ていてそう感じた。

じゃあ、俺はどうしたらいいんだろう?

ずっとその問題を見ているはずなのに、敢えて見ないフリをしてた。

だからこそ、ついにこの問題に向き合うときが来たんだと感じた。

幸いなことに、これまでずっと”女性は宇宙人だ”と思っていた自分が、今では心から信頼している知人女性たち(“なうみさ”を含む)へはこちらから話しかけて冗談を言えるまでになった。

人は変われる。
ここまで来れた。
だからあともう一歩。

苦悩の末に出した仮説が合っているかをしっかり行動して実証する必要がある。

上京して何もかも変わったんだ。
自分で選択や判断をしなければならない。

もう負けない。
傷つくことも受け入れていく。

残された時間は無いかもしれない。
このまま逃げ続けて歳を取ったら、二度と取り返しがつかないだろう。

もしクロノスに乗って数分だけ戻るなら、失恋して大泣きした中学時代の自分の前に現れて頬へ強烈なクロスカウンターを一発お見舞いしてやる。

「いきなりなんだよ! てかあんた誰?!」

田舎育ちのそのガキは花屋の辻堂のように、目を皿のようにして驚くだろう。

大丈夫。その頬の傷はすぐ癒える。

お前はひとり上京して、こうして何とか生きているんだ。

ヒトはそうせざるを得ない環境に身を置けば、生きていくために、自分の人生と向き合うためにどうすればいいか自分の頭で考えるようになる。

今負っているその心の傷だってぜんぜん大したことないさ。

そう言って笑みを浮かべた男は突風に吹かれ、遥か未来へ飛ばされるだろう。

果たしてそこは西暦何年の世界だろうか?

印象に残った役者さん

圭役のちおさん。

和彦が花屋で再会した来美子に見惚れていると、「好きなんでしょ?」「惚れてるんでしょ?」と彼にテンポよく突っ込みを入れるのがツボに入ってしょうがない(笑)

その佇まいや声色、ちょいちょい出てくる姿が実にたまらなかった(^^)

見て!ブローチが!
ネタバレ注意

和彦は藤川と津久井の元夫婦による連携や頼人とさちえの協力、そして野方との邂逅を経て4度も時間転移を繰り返した。

そして最終的に飛ばされたのは2062年。

つまり海老名と中林はその時代の人間だったというわけだ。

(だから中林はクロノスの実体を知る前、和彦の「2005年」という言葉に反応した)

その時代はIDカードが必須で、和彦は人には言えない仕事に手を出しながら何とか生き延びていた。

が、かつて自分を救ってくれた理解者たちのほとんどはもう生きていない。

事の全容を聞いた海老名は和彦がここへやって来ることを前から知っていた。

なぜなら彼女は頼人とさちえの娘だったのだから。

すでに頼人は亡くなり、さちえはまだ生きているという。

「母に会っていけば」という海老名の申し出を断る和彦。

会えば過去へ行く気持ちに迷いが生じてしまうから。

そして和彦はクロノスに乗る。

計算によると、次に和彦が飛ばされるのは数千年後の世界。

果たしてそこには何があるのだろうか?
それは本人にもわからない。
が、彼は恐れることなく過去へ向かう。

あの日の来美子を助けるために。

5回目の時間転移を行い、煙とともに姿を消す和彦。

すると海老名はあることに気づく。
そして中林に告げる。

「見て! ブローチが!」

よく見ると、手元の半分溶けていた来美子のブローチがもとに戻っていた。

和彦の切なる想いが通じた瞬間だった。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。