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〇礼香の住むマンション・玄関前 (夜)

忠男、後ろ手に何か隠してやってくる。

〇同・礼香の部屋 (夜)

暗い室内。
まだ礼香は帰ってきてないようだ。
忠男が電気を点ける。
と、目の前で礼香が姿を急に現す。
まるでホラー映画の演出のよう。

礼香「どこ行ってたの?」
忠男「ビックリした! え? 今日は遅くなるって言ったはずじゃ―」
礼香「早上がりになったの」
忠男「教えてくれれば会社へ迎えに―」

礼香が忠男に抱きつく。

忠男「礼香?」
礼香「最近抱きしめてくれないね」
忠男「…………」
礼香「いつもは忠男からしてくれたのに」
忠男「…………」
礼香「飽きちゃったの?」
忠男「そんなわけないだろ」
礼香「……大好きなの」
忠男「オレもだよ」
礼香「ふふっ」

照れてニヤける礼香。

忠男「そういえばこれ―」

と、プレゼントを差し出す。

忠男「こないだ欲しいって言ってたから」
礼香「ありがとう……でも―」
忠男「どうした?」
礼香「あのお金は忠男が自分のために使ってほしいの」
忠男「でも―」
礼香「じゃないと、わたしがあげてる意味なくなっちゃう」
忠男「……そっか」
礼香「ごめん。変な空気にしちゃったね。忘れて。あ、中身何だろう」

礼香がプレゼントを開ける。
ブランドものの香水だ。

礼香「わー! これ、欲しかったの」
忠男「でしょでしょ」
礼香「ありがと」

礼香、忠男に抱き着く。

礼香「ところでこないだのあの先生、ググってみたけどとんでもなかった。お腹の中に寄生虫飼ってるんだって! なんか想像しただけでビックリ」
忠男「……たしかに」
礼香「そんなに驚かないの?」
忠男「ん? ああ、すごいよな」

試しに忠男、ケータイで真田のことを調べてみる。

〇真田の勤める病院・中庭(朝)

ラジオ体操をしている真田。
医師も入院患者も目を合わせない。
しおりが参加する。
以降は体を動かしながら、

真田「これはこれは先輩。僕といると変な目で見られちゃいますよ」
しおり「心配ないわ、十分見られまくってる」
真田「Sみたいな外見でありながら、実は中身はMなんですね」
しおり「無理やり尻に内視鏡入れて腸内ガタガタ言わせようか」
真田「安定の怖さですね」
しおり「(ボソッと) 今度やってみようかしら」
真田「先輩には感謝しています。あの熱い夜のことは決して忘れませんよ」
しおり「プリっとしたお茶目なキミのお尻からこーんな長いサナダムシが『こんにちは』ってしてたもんね。取るのすごい大変だったんだから」
真田「高校時代の懐かしい思い出です」
しおり「しっかし驚いた、あなたが自分を苦しめたコと仲良くなるなんて」
真田「昨日の敵は今日の友ですよ」
しおり「あの夜からもう25年? 早いわねぇ」
真田「サナダムシと同じ苗字、いやはや何だか運命を感じますね」
しおり「私ならそんな運命、パスしてやる」
真田「そんなこと仰らずに」
しおり「それより随分若いお友だちだこと」
真田「はい?」
しおり「チャラそうな男の子。あなたの部屋に自ら入って行く患者さんを見たの、この病院史上初めてだから」
真田「僕の友達はこの子たちだけですよ」
しおり「聞いた私がバカだったわ」
真田「ただの患者です」
しおり「そんな風には見えなかったなぁ」
真田「どうしてそう思うんです?」
しおり「長年、患者さんを診てると―ね」

<第7話へつづく>

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