物書き・スダ×記者・宇加賀井益代のシナリオコラム②「ストーリーの流れ」
前回から始まった謎のコラム。
てっきり単発で終わるかと思われたシナリオ対談がまさかの復活。
舞台となっている某カフェでは話し合うふたりを店員や客たちが変な目で見ている。
宇加賀井益代(うかがい ますよ)の
「あたしの心を埋められるのは原稿用紙のマス目だけ」
引き続き、女性記者・宇加賀井益代が物書き・スダに取材をしている。
果たして今回のテーマはいったい何ぞや?
益代「ウソじゃなかったんだね」
スダ「当たり前です」
益代「てっきり前回限りのやるやる詐欺かと」
スダ「違います!」
益代「あれ? 今回は何聞くんだったっけな」
スダ「益代さん!」
益代「気を取り直して、今回も宇加賀井益代が伺いますよ」
スダ「よろしくお願いします」
益代「ああ食べてみたいなぁ、ハバネロ超マシマシ担々麺デスソースレボリューションレベル4(※第1回参照)」
スダ「そのネタはもう忘れてください」
益代「ヤダヤダ、食べたい食べたい」
スダ「益代さんって辛党なんですか?」
益代「べつに」
スダ「はあ?」
益代「ただの怖いもの見たさ。ホントはぜんぜん食べられなぁい」
スダ「(ムカッ)」
益代「ねえねえ、このコラムって次の作品が出来るまでの尺稼ぎだったりする?」
スダ「何をいきなり(汗)。違います。ストックはまだあります」
益代「とか言ってホントはギリギリなんでしょ」
スダ「…………」
益代「そう考えると作家さんって大変よね。あ、聞きたいこと思い出した」
スダ「今ですか!」
ストーリーってどう考えてるんですか?
スダ「それはですね」
益代「(唾を飲んで)」
スダ「あまり深く考えてません」
益代「……はい?」
スダ「ほとんど話の流れがある程度決まってるんで」
益代「え?」
スダ「ドラマや映画をたくさん観ていると共通していることがあります」
益代「またクソマジメな話が始まる」
スダ「じゃあ、この話はここまで」
益代「ウソウソ!教えて!」
『話の流れはある程度決まっている』
スダ「大半の作品の話の流れは同じです。物語にはある程度決まった流れがあります」
益代「へえ」
面白い作品に共通するのが、
- 主人公が課せられたある目的のために進み始めること
- 目的へ近づくたびに何度も邪魔が入って主人公はピンチになって挫折しかけるも立ち向かうこと
- ラストに近づくほどピンチの度合が大きくなり、主人公が死にかけたり全てを失いかけたりするところまで追い込まれるも、最後は自分の力で切り抜けて目的を達成すること
スダ「その流れの上にキャラやネタを置くというワケなんです」
益代「…………」
スダ「また寝たか」
益代「へえ! そうなんだ!!」
スダ「うわ! 起きてた!」
益代「主人公は迷って悩んでも前へ進んでいく。まるで人生みたい」
スダ「上手いこと言いますね」
益代「(ドヤ顔)」
スダ「これ見よがしにそんな顔されても」
益代「あ、でもたくさんの作品があるなかで似たり寄ったりしないの?」
スダ「それが不思議なことに作家が描くキャラとネタに個性があるので新作に見えるんです」
益代「へえ」
スダ「今のところ3へえです」
益代「トリビアかい!」
スダ「アクション、ラブストーリー、ヒューマンなどジャンルを超えてベースとなる流れはある程度決まっているんです」
益代「言われてみればそんな気もするかも」
スダ「今度それらを踏まえて観てみてください」
益代「でもそっちが気になっちゃって逆に本編に集中できなくなりそう」
スダ「それはそれで楽しいです。その流れを知るまでにかなり時間がかかりましたから」
益代「アンタも苦労してるんだ」
スダ「今日までいろいろありましたから」
益代「過去には興味ないんでパス」
スダ「そこは聞くとこでしょ」
益代「zzz」
スダ「寝るな!」
益代「ん? ある程度話の流れはわかったけど、キャラやネタはどう置けばいいの?」
スダ「それはまた別の回で」
益代「えぇ? 焦らすのぉ? 悪い子ね」
スダ「あの、ここは健全なブログですので、そういった表現は誤解を招くかと」
益代「クソマジメばっかでつまんねえからお色気要素入れようとしてんだよ」
スダ「……すいません」
益代「あと映画を観るときにしてることは?」
スダ「シーンごとに時計を見ながら、どういう時間編成なのかチェックしてます」
益代「うわ、デートでそれやられたらマジ引くわ」
スダ「これも書くためです。常に外から吸収して外へ出しての繰り返しです」
益代「アンタの頭はスポンジかい」
スダ「(ドヤ顔)」
益代「ドヤ顔すな。さて次回は――」
スダ「益代さんの衝撃の過去が明らかに?!」
益代「そこはアタシがボケるとこ!!」
掛け合いが様になってきたようだ。
果たして次回はどうなるやら?
対談はまだまだ終わらない。
to be continued……
<今回のおさらい>
・作品のジャンルを問わず、話の流れはある程度決まっている
・主人公は迷い悩んでも進む
・スダとの映画デートは面倒
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