シナリオ「ひとりぼっちのチェリー」最終話
〇里美の部屋(夜) キッチンで里美が飲み物やコップを人数分用意している。 遥はリビングで申し訳なさそうな顔で座っている。 里美、ひとつ目のコップにジュースを注ぎながら、 里美「あの人に教えたんだ」 遥「え?」 里美「私のこと」 遥「(うつむいて)」 里美「図星か」 遥「ゴメン」 里美「別に」 遥「いつも余計...
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〇里美の部屋(夜) キッチンで里美が飲み物やコップを人数分用意している。 遥はリビングで申し訳なさそうな顔で座っている。 里美、ひとつ目のコップにジュースを注ぎながら、 里美「あの人に教えたんだ」 遥「え?」 里美「私のこと」 遥「(うつむいて)」 里美「図星か」 遥「ゴメン」 里美「別に」 遥「いつも余計...
〇大学・小教室 俊介が里美に話し始める。 俊介「初めて彼女が出来たんだ。中学までずっとフラれてたオレになぜか出来たんだ。すっごく嬉しかったのを覚えてる」 里美「…………」 俊介「あれは夏の暑い日だった。彼女の家に忘れ物しちゃったんだ、そしたら彼女が他の男とヤッてた。ついさっきまで一緒にテレビ見ながらしゃべっ...
〇電車の中(朝) 曇り空。 車内はそれなりに人が乗っている。 ドア付近に立つ俊介が窓の外を見ているが、表情はどこか険しくて― 〇井坂家・前の道(朝) 愛乃の実家を少し離れたところから見ている俊介。 俊介「(拳を握って)」 ふと我に返って、去ろうとする俊介。 井坂家の玄関が開く。 俊介「(振り返って)」 愛乃...
〇本宮家・俊介の部屋(深夜) 机の上のスタンドライトだけが室内を照らしている。 俊介、机に向かっている。 俊介「…………」 扉が開いて、雅志が顔を出す。 雅志「よお」 俊介「ノックぐらいしろって」 雅志「悪い」 俊介「別にいいけど」 雅志「電気くらい点けろ」 俊介「これで大丈夫だって」 雅志「あまり深く考え...
〇駅・構内(夜) ホームへと向かう通勤客たちに紛れて歩く里美。 〇もとの路上(夜) 雨は降り止まない。 俊介、先ほどの軒下で雨宿りを続けている。 俊介「(空を見上げて)」 傘を差している女性が俊介に近づく。 ―遥である。 遥「(俊介を見ていて)」 俊介は気づいていない。 遥が俊介のところにやってきて、 遥「...
〇ラブホテルの一室(夜) 仄暗い室内で俊介が先ほどの女と事に及んでいる。 恍惚な表情を浮かべる女に対し、俊介は遠くを見て冷めている。 ふと俊介が見下ろすと、女の顔が愛乃に変わっている。 俊介「!」 女の子「痛っ」 一瞬たじろぐ俊介だが、すぐに元の女の顔に戻る。 俊介「……ごめん」 拳を握る俊介、再び事に及ぶ...
〇俊介が勤める会社・外観 雑居ビルの一角。 中堅クラスの企業である。 傘を持ったサラリーマンたちが前の道を通り過ぎていく。 〇同・休憩所 午後3時ごろ。俊介と同僚の脇山陽平(27)。 陽平は名前通りどこか陽気な様子。 俊介、自販機で飲み物を買っている。 陽平「おぉい、それ本当かよぉ」 俊介「ああ」 陽平「て...
〇路上(夜) 人通りのある道を里美が歩いている。 何者かが里美の後を追っていて― 〇里美の住むアパート・外観(深夜) オートロック設備のある2階建て。 〇同1階・総合玄関(深夜) 里美がやってくる。 オートロックを解除しようとする里美の背後で自動ドアが開く。 里美「誰?!」 友人の篠崎遥(21)が申し訳なさ...
〇井坂家・外観 愛乃の実家。 夏の終わりの昼下がり。 家の前を通る道には陽炎が浮かび、セミの鳴き声がうるさい。 周囲の住宅とは違い、ひと際目立つ大きな家である。 制服姿の本宮俊介(17)が汗を拭いながら家へと入っていく。 彼はまだ汚れを知らない。 〇同・玄関 俊介が靴を脱ごうとすると、学生用の靴が男女それぞ...
本宮俊介(27)(17) もとみや しゅんすけ 本編の主人公。会社員。 高校時代に人生で初めて出来た彼女が実は他の男たちにカラダを許しており、そのことから女性を憎むようになったため自分が受けた屈辱の腹いせから知り合った女性をヤリ捨てるようになった。 かつてはプラトニックな考えの持ち主で、恋愛に対しては臆病だ...