帰ってきたシナリオコラム「物書きの生き方」前編
〇アパートの一室(夜) 暗い室内に人物が入ってきて、電気をつける。 パソコンを起動する。 記者・宇加賀井益代である。 声「こんばんは」 やがてディスプレイに映る男。 物書き・スダである。 以降、適宜ZOOM画面でやり取り。 益代「久しぶりね。元気にしてた?」 スダ「おかげさまで。こっちはこっちでいろいろあり...
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〇アパートの一室(夜) 暗い室内に人物が入ってきて、電気をつける。 パソコンを起動する。 記者・宇加賀井益代である。 声「こんばんは」 やがてディスプレイに映る男。 物書き・スダである。 以降、適宜ZOOM画面でやり取り。 益代「久しぶりね。元気にしてた?」 スダ「おかげさまで。こっちはこっちでいろいろあり...
〇遊園地 昼下がり。 家族連れやカップルで溢れかえっている。 アトラクションを楽しんでいる来客たち。 屋外ステージで女性記者・宇加賀井益代が設置された座席に腰掛けている。 スダの声「益代さーん」 近づいてくるひとりの男。 物書き・スダである。 スダ「来てくれたんですね!」 益代「これも仕事だからね。ねえねえ...
平成31年(2019年)1月某日。 東京は新宿にある、芸能浅間神社。 ここは芸能にまつわる珍しい神社だ。 敷地内には芸能人の奉納者の名前が多く並んでいる。 賽銭箱に投げ込まれる5円玉。 三十路にふたつ歳を重ねた男が目を閉じて手を合わせる。 物書き・スダである。 益代の声「あれ、スダちゃん?」 背後から聞き慣...
〇益代の住むマンション・外観(夜) 〇同・益代の部屋(夜) リビングで記者・宇加賀井益代がリモコンを操作し、再生されるDVD。 〇ディスプレイ 流れ始める映像。 益代が物書き・スダにインタビューしている。 T「読書をするときにやるべきたくさんのこと」 opening スダ「まずはじめにお伝えしますと、僕は幼...
おかげさまでコラムも19回目! これまでのシナリオコラム一覧はこちら 〇スポーツジム・ウェイトエリア ランニングマシンを走る老若男女。 その中に物書き・スダもいる。 スダN「今回、僕は知り合いの記者・益代さんの誘いでとあるジムへ向かうことになった」 (※N=ナレーション) マシンのスピードがだんだん上がって...
〇東京・新宿(夜) 出版社から出て来る記者の宇加賀井益代(うかがいますよ)。 人混みに紛れ歩いている。 益代「あれ?」 とある建物へ入って行くひとりの男を目で追う。 見上げる益代、『ひとりカラオケ』のネオンライト。 〇ひとりカラオケ・廊下(夜) 益代がひと部屋ずつ室内の様子をチェックしていく。 ひとりで熱唱...
前回まで読み逃したあなたへ (前編)シナリオは「誰か」の悩みを解決するためにある (中編)シナリオも人生も自分から動くとおもしろい 〇ビルの屋上 男がステップの上にいる。 真下には道路や通行人が見える。 男「ちきしょう!!」 男は拳を握り、意を決してステップからジャンプした。 そして…… 〇同・外階段 下っ...
前回を読み逃しちゃったあなたへ シナリオは「誰か」の悩みを解決するためにある 〇ビルの屋上 こじんまりとした建物。 一段高いステップの上にいる若い男は再び足を空中のほうへ向けた。 下手をすれば彼は真っ逆さま。 お昼真っ只中。 記者の宇加賀井益代(うかがいますよ)は、男の説得を試みるもうまくいかない。 隣には...
〇ビルの外階段 必死に駆け上がっていく男女。 物書き・スダと記者の宇加賀井益代(うかがいますよ)だ。 軽快なステップの益代に対し、スダの足はクタクタ。 スダ「待ってください!」 益代「早くしないと大変なことになるわよ」 スダ「わかってます!でも―」 益代「こないだのラジオ番組編後もちゃんと走ってるの?」 ス...
ここは某ラジオ局のスタジオ。 ブースには記者の宇加賀井益代。 相向かいに物書き・スダがいる。 <タイトルコール> 益代「宇加賀井益代の、あたしの心を埋められるのは原稿用紙のマス目だけ」 <オープニング> BGMが流れて、 益代「さて始まりました、宇加賀井益代の、あたしの心を埋められるのは原稿用紙のマス目だけ...